『バッドバディ!私とカレの暗殺デート』バッドチューニングなラブコメ☆理想の彼がヒットマンだった?アナ・ケンドリックとサム・ロックウェルがキレある踊りとアクションで好演するも喜劇のわりに笑えないのはなぜ

こんにちは。試写室情報です。『バッド・バディ!私とカレの暗殺デート』★★半

「殺せよ、乙女。」との宣伝コピーが粋な“ガール・ミーツ・ボーイ”アクション・ラブコメディ。脚本は『エージェント・ウルトラ』『クロニクル』などのマックス・ランディスだけに冒頭からバッド・チューニングな展開だ。主演男女の人物造形もかなりクレイジー!

原題は、『 Mr.Right』。ダメ男ばかりに恋しては失敗を繰返す失恋女子が、ようやく出会った「理想のカレ」は伝説の殺し屋だった。しかも、カレに夢中になるほど、自らの秘めた暗殺能力が覚醒し、撃っては抱き合い、刺しては愛し合う…というスリリングな“暗殺デート”が続いていく…。

ピッチ・パーフェクト』などでエンターテイナー性を発揮したアナ・ケンドリックが、楽しげにオバカ女子を演じ、アクションをこなすのは想像できた。

が、演技派ながら何処と無くボーッとしたイメージのあったサム・ロックウェルが、これ程キレのいいアクションを見せるとは!しかも踊るわ笑わせるわ…。喜劇俳優としても一流の面を見せつけられると、ハリウッド俳優は本当にオールマイティだと感心する。

ちなみに、この役はロックウェルのために、ランディスが当て書きしたそうだ。見事、期待に応える怪演である。

監督はスペイン出身のパコ・カベサス。監督としてはニコラス・ケイジ主演『トカレフ』で知る程度だが、『恋するリストランテ』など脚本家のキャリアは長い。

脚本のマックス・ランディスは、『ブルースブラザーズ』『アニマルハウス』や、マイケル・ジャクソンの『スリラー』、ポール・マッカートニー『スパイズ・ライク・アス』のPVを手掛けたジョン・ランディスの息子である。

32歳の若き脚本家が、頭の中で鳴らしたであろうリズムとスピード感、笑いのツボを監督が咀嚼出来ていないように感じる場面が観られた。

主演2人の他にも、名優ティム・ロス、ラッパーのRZAら演技巧者を配しながら、中途半端なコメディに終わったのは惜しい気がする。

5月13日(土)より、新宿シネマカリテほか全国で公開されます。肩のこらないデートムービーには最適でしょう。